引用:2012年8月3日/Facebook 【医療法人社団医献会 辻クリニック】
NASA(アメリカ航空宇宙局)とピッツバーグ大からの論文
宇宙空間は大量に降り注ぐ宇宙線(放射線)が宇宙飛行士に強い酸化ストレスを引き起こす。
この問題は将来の宇宙空間事業の最大の問題であるが、NASAが本格的に水素の高い抗酸化力に注目し研究している。
宇宙線による酸化ストレスの問題は、現在日本が置かれている「福島原発事故」に共通する問題といえるだろう。
大量の放射線が体内の水に反応して発生する「ヒドロキシラジカル」という強力な活性酸素は、生体のDNA、脂質(細胞膜など)、タンパク質(組織)を酸化劣化へと導く。
このヒドロキシラジカルによる酸化劣化を抑えるには、それに対抗できる強力な抗酸化力が必要である。
抗酸化物質の種類により「どの活性酸素を除去できるか?」が決められている。
内被曝、宇宙線被ばくなどの電離放射線による被ばくの問題はヒドロキシラジカルによる酸化劣化であるといってよいだろう。
この問題の解決法として水素の優れた抗酸化作用/抗炎症作用を利用しようというこの論文は大変興味深い。
奇しくもNASAからこの論文が発表されたのが2011年。
今後発生する可能性がある日本の内被曝問題(80%以上の間接作用(活性酸素による障害))対策にも十分流用できる研究であろう。