この論文では、ミトコンドリアDNAの突然変異が、ガン細胞の転移能獲得の原因になることを示しています。
ミトコンドリアは本来「細胞内エネルギー産生器官」ですが、転移を引き起こすがん細胞のミトコンドリアDNAはエネルギー産生行程にトラブルを引き起こし、大量の活性酸素種を産生することがわかりました。
がん細胞内のミトコンドリアは、DNA変異によってエネルギー産生能力が低く、活性酸素を発生させるようです。
そして高い転移能を持つガン細胞に対し、抗酸化処理を行うと、その転移能が大きく抑えられました。
がん細胞は「脂肪からのエネルギー産生機能が乏しく、効率の悪い解糖系によるエネルギー産生に依存している」という特徴がありますが、これは脂肪からエネルギーを作り出す「酸化的リン酸化」すなわち、ミトコンドリアによる『酸素を使ったエネルギー産生』が苦手であることと大きく関連します。
癌治療の代替医療として
*糖質摂取を控える:解糖系を抑制
*高濃度ビタミンC:糖と間違えてがん細胞が取込み、発生する活 性酸素で死滅
*抗酸化物質摂取
などがありますが、これらはその方向性は違いますが、理にかなった方法であると考えられます。
また、水素は細胞内/ミトコンドリア内に抵抗なく侵入することのできる唯一の抗酸化物質です。
ガンに対する水素の作用は「正常細胞(免疫細胞)の活性化」と考えてきましたが、それ以外にも「がん細胞内のミトコンドリア」への作用が、転移を抑制している可能性も高くなってきました。
今後、多くのエビデンスが構築されてくることでしょう。
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