そのひとつの指標となったのが、この論文ではないでしょうか。
1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridinede (MTPT) という物質で強制的にパーキンソン病を発症させたマウスに水素水を与え、その効果を検討するという実験。
その結果、水素水投与により、MTPT処置によって起こるドーパミン神経の減少は有意に減少しました。
ここで面白いのが、その抑制効果は飽和水素水(濃度1.5ppm)と同程度に『0.08ppmの低濃度水素水でも認められた』という部分。
MTPT処理によりニグロイド体ドーパミン回路で上昇したDNA傷害のマーカーである8-OHdG、及び脂質過酸化 マーカーである4HNEも有意においても減少していました。
水素の作用は低濃度でも有効であるという結論には少々早いようではありますが、水素の効果は『濃度(量)・タイミング・期間』などが関連して作用を発揮する可能性も示唆されています。
当院においても、初期の頃は『徐々に水素濃度を上昇させれば効果も上昇するのでは?』と考えていましたが、一概にそうとは言えない結果が見受けられました。
・一回量
・投与回数
・投与期間
・持続投与とパルス投与
・投与方法(内服、注射、外用、吸入など)
・投与のタイミング
などによって、その効果も大きく変わってくる事も解ってきました。
このことは「水素摂取に指導」によって、効果が変化する可能性を示しています。
今後、投与方法についても多くの論文が提出されてくるものと考えています。
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