引用:2012年12月18日/Facebook【医療法人社団医献会 辻クリニック】
ここ数年、日本の大学でも『水素の抗酸化作用を利用した治療研究』が急速にすすんでいる。
名古屋大学から発表された論文では、パーキンソン病の原因である黒質線条体の変性によるドーパミン分泌低下は、ドーパミン分泌細胞がヒドロキシラジカルによって酸化劣化することによる損失が大きいとしたうえで、水素がその劣化スピードを低下させたとしている。
脳神経細胞や心筋細胞は絶えず動き続ける細胞であり、そのため細胞内に存在するエネルギー産生器官『ミトコンドリア』からのエネルギー産生も膨大である。
ミトコンドリアのエネルギー産生が大きいということは、それに十なう活性酸素の産生も大きいということ。
これらの細胞が、発生する活性酸素から身を守るには「ミトコンドリアが産生する抗酸化酵素(SOD、カタラーゼなど)の産生」も重要である。
加齢に伴ってミトコンドリアDNAが劣化することによって、抗酸化酵素の設計図が劣化すれば、当然その抗酸化能力は低下する。
その低下した抗酸化能力を補うことによって、疾患の発生を予防/治療することができるはずだ。
加齢に伴う神経変性疾患は「細胞が作り出す抗酸化酵素産生能を復活させる」か「外部から有効な抗酸化物質を補充する」という方法によって予防/治療することが最良であろう。
そのひとつとして『水素』が研究されることは、大変喜ばしいことである。