多くの慢性疾患(加齢性疾患)が『細胞レベルの微細炎症』がその発症と進行に深く関連しているという事実は、医師であれば知るところであり、炎症と活性酸素の関連も同様です。
今回の論文は、長寿社会がもたらす大きな問題である『閉経後骨粗鬆症』を含む『TNFα誘導性細胞障害』を水素が抑えることができるというものです。
世界中から発表される『活性酸素ーTNFαーNFκB』の炎症増幅と慢性化の論文ですが、その適応疾患は徐々に増加しています。
今回の論文においても、この炎症増幅機構によって
・MDA(マロンジアルデヒド)の産生
・NOX(NADPHオキシダーゼ)の活性
・上記によるミトコンドリア障害とATP産生低下
・SOD,カタラーゼなどミトコンドリア産生酵素の減少
などがもたらされるが、水素の投与はこれらを制御し、骨芽細胞における『TNF誘導性細胞障害』を抑制することを見いだしています。
骨/軟骨における細胞障害は、その再生プロセスを妨害し、骨粗鬆症、変形性関節症といった機能障害の根本的原因となります。
長寿社会における骨関節障害の予防/治療は、QOL(生活の質)の維持/改善にとって大変重要です。また、これらは『加齢とともに万人がなる病気』といってもよく、当然のことながら『治療より予防』であることは間違いありません。(病気になるのを待つ必要はない)
副作用がなく、反応後にできる反応物が水だけであり、過剰分は呼気として排泄される水素は、予防/治療における理想的な物質であると考えています。
今後の仮題として
・投与方法は?(水素水?水素発生剤?吸入?注射?)
・一回投与量は?
・投与回数は?
・投与期間は?
などを疾患別に臨床的に判断してゆく必要があり、それについてもデータが徐々に蓄積されてきています。
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